大阪中之島美術館「塩田千春 つながる私」に行ってきました

大阪中之島美術館で開催されていた「塩田千春 つながる私」に行ってきました。
講演会にも参加できたので、展示そのものだけでなく、作家本人の言葉まで含めて触れられたのがとても印象に残っています。
会場ではインスタレーションを中心に、絵画、ドローイング、立体、映像など、さまざまな作品を見ることができました。
講演会で話している塩田千春さんを見ていて、なんだか思っていたよりもずっと普通の人なんだなと感じました。
もちろん良い意味でもあり、少し意外という意味でもあります。
作品だけを見ていると、もっと近寄りがたくて、ずっと強い緊張感をまとった人を勝手に想像してしまいそうになるのですが、実際に言葉を聞いていると、もっと自然で地に足のついた人に思えました。
ただ、その一方で、作品には今まででいちばん圧倒されたかもしれません。
人柄として受けた印象と、作品のスケールや迫力のあいだにかなり大きな差があって、その落差も含めて強く記憶に残っています。



特に驚いたのは、美術館の中、それも中之島美術館のような大きな会場の中で、大量の水を使ったインスタレーションが成立していたことでした。
美術品にとって水はどう考えても天敵のはずなのに、それをあれだけ大胆に作品として成立させてしまうのがすごく印象的でした。
塩田千春といえば、どうしても糸を使った大規模なインスタレーションの印象が強かったのですが、今回初めて絵も見ることができました。
これがまた、とても良かったです。
大きな空間を丸ごと飲み込むような作品もすごいのですが、絵になると、もう少し近い距離で塩田千春の感覚に触れられる気がしました。
インスタレーションには圧倒され、絵にはじっくり引き込まれる。そんなふうに見られたのも、今回の展示のおもしろさだったと思います。
講演会に参加したことで、作品だけを見ていたときよりも、少しだけ作家との距離が縮まったようにも感じました。
そのうえで展示を見ると、あの巨大な表現も、遠い世界の特別なものというより、ひとりの人が本気で考え続けた先に生まれたものなんだなと思えて、余計に心に残りました。



塩田千春の作品はこれまでも何度か見てきましたが、今回の「つながる私」は、その中でも特に強く残る展示になりました。
講演会で感じた親しみやすさと、展示室で受けた圧倒的な体験。
その両方があったからこそ、より深く印象に残ったのだと思います。
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