ポーラ美術館に行ってきました

神奈川県のポーラ美術館に行ってきました。

ポーラ美術館は箱根・仙石原にある美術館で、印象派から現代美術まで幅広いコレクションを持っています。
なかでもモネの収蔵がかなり厚く、公式にも国内最多の19点を所蔵していると案内されています。

モネがいっぱいある~~~~~!!!!!
綺麗~~~~~~~~!!!!!

いつも長々と講釈を垂れていますが、美術館に行くのなんて、別にそんな感じで良いんですよ。服を見に行くのと同じです。
なんか良いね。なんか好きだな。なんか意味不明だな。これだけでOK。

最近は長々と書くことが多かったので、これだけは言っておきたかったです。

さて、今回は館内のレストランで、モネの《ジヴェルニーの積みわら》を模したデザートを食べました。
かわいい。美味しい。美術品と食のつなげ方が非常にうまいなと思いました。

今回、モネの作品の中で特によかったのは《セーヌ河の日没、冬》でした。
この作品、ただきれいとか、夕焼けが印象的とか、そういうだけでは終わらない深さがあるんですよね。

この絵は1880年の作品で、前年の記録的な寒波で氷結したセーヌ河が、解けた氷を流していく珍しい光景をモネが描いたものです。

その頃のモネは、最初の妻カミーユを亡くした直後で、深い悲しみの中にいた時期でもありました。

ポーラ美術館はこの絵について、解氷が浮かぶ水面が夕陽に染まる空の色を映し、後年の〈睡蓮〉連作を思わせること、そしてその美しくも厳しい自然が、悲しみの淵にいたモネを再び制作へ向かわせたと説明しています。

だからか、この絵には、いわゆる「印象派らしい光の美しさ」だけではなくて、もっと奥のほうに沈んだ感傷のようなものを感じました。
ぱっと見では静かな風景なのに、ただ穏やかなだけではない。きれいなのに少し痛みが混ざっているような、不思議な深さがあります。

《印象・日の出》みたいに、光そのものが風景を塗り替えていく感覚はあるのに、こちらはもう少し静かで、もう少し個人的というか、景色の中に感情が沈んでいる感じがしました。

風景を見ているはずなのに、その奥にある時間や気持ちまで見えてしまうような絵だったと思いました。

それから、ゴッホの《アザミの花》もかなり良かったです。

この作品は1890年、オーヴェール=シュル=オワーズで、ガシェ医師の家で見つけた野花をもとに描かれた静物画だそうです。ポーラ美術館の解説では、背景のタッチや輪郭線に浮世絵の影響もうかがえるとされています。

昔、ゴッホの《ひまわり》を見たときに、「黄色い花を黄色い背景で描くなんて、センスがすごすぎる」と驚いたことがありました。

でもあとから、「いや、ゴッホってほんまに黄色い家に住んでただけなんかい」と知って、少しがっかりした記憶があります。
もちろん、南仏の光や黄色い家も含めて作品なのだとは思うのですが、当時の僕は勝手に「とんでもない色彩設計だな」と思っていたぶん、ちょっと拍子抜けしました。

でもこの《アザミの花》は、青い花を青い背景の中で描いているんですよね。

え、やっぱり「あえて」なのか?と絵の前で考えさせられました。
(ちゃんと調べたわけではないので真実や背景は分かりません。)

でも少なくとも僕の中では、ゴッホの絵でいちばん好きな作品となりました。

またいつか見に来たいと思います。

それから今回は、モディリアーニの良さにも初めてちゃんと気づいた気がします。

モディリアーニって、知名度はもちろん高いのですが、自分の中ではこれまで「有名なのは分かるけど、まだ自分には刺さり切っていない作家」側でした。

でも今回見ていて、ようやく少し分かった気がしました。

細長さとか、独特の顔つきとか、絶対こんな人おらんやろ、という画風なのに、急に「いや、こういうおばちゃん確かにおるわ!!!」と頭の中で結びついたんですよね。

モディリアーニも、モデルのその人自体を描いているというより、その人の「印象」を描いているのですが、それが急に頭の中で実感できました。

あと、屋外作品の《鳥葬》もよかったです。

これ、以前写真で見たときは「山の中にぽつんと、綺麗すぎる巨大なものがある」という異質な作品に見えたのですが、今回実際に見ると、数年のあいだに景色となじんできた感じがあって、その変化も含めて印象的でした。

これはどういう作品なんだろう。
またいつか、ちゃんと調べてみようと思います。

ポーラ美術館は、好きなものを見に行って満足するだけではなくて、今までそこまで引っかかっていなかった作家に急に足を止めさせられるのもおもしろい場所だなと思います。

ぜひ一度足を運んでみてください。かなりおすすめの美術館です。

ご相談・お問い合わせは無料です!

チラシやホームページのデザインから写真撮影まで、なんでも丸ごとお任せください。
経験豊富なスタッフがこだわりを持って取り組んでいます。

また、スクールや公共機関での講義・職業人講話のご依頼も、いつでも歓迎しております◎

ご依頼・ご相談お待ちしております!

投稿者プロフィール

Sakamaki Ryu神戸つるかぶとデザイン事務所 所長
なんでも作るのが大好きです。
趣味は毎日の料理と、パソコンを使った音楽制作。